作品のえらびかた

こんにちは。顧問の永原です。
今日は、実技入試の一日目。「視覚表現」の試験でした。
朝から夕方まで、受験生は一生懸命作品をつくってくれました。
できあがりを見るのが楽しみです。

さて、できごとのかたち展は1年から3年までの演習やゼミでつくった課題作品の選抜展です。
どんな作品が出てくるかは見てのお楽しみですが、今日は、どのようにして作品が選ばれるのかをお話ししたいと思います。

情報デザイン学科は前期と後期に分かれる半期制をとっています。前期でつくった作品は、7月のオープンキャンパスと一緒に開催される前期末展で、後期作品は1月に開かれる後期末展で発表します。
その中から優秀作品をそれぞれの担当教員に選んでもらって、それをノミネート作品とします。この段階で100点ほどの作品が集まります。

情デから生れる作品は、体験するもの、触って遊ぶものなど多種多様。大きなインスタレーションから手のひらの上に乗せて眺めるものまでサイズもさまざま。そんな作品群からバランス良く選ぶことを心がけます。

しかし、展覧会はやはり展示する空間。その展示という形態が合っている作品と、そうでない作品があります。たとえば、仕上りだけでなくプロセスを重視する演習や、記録としてしか残せない作品をつくる演習もあります。そういう場合は、ポートフォリオや記録映像での展示を考えます。
優秀な数点を見せるよりもまとめてどーんと見てもらった方が伝わるようなものもあります。逆に代表的な1点をキチンと見せる方が効果的な場合もあります。また、映像作品やゲームコンテンツは、1箇所での上映や1台のコンピュータ画面で何点も見せることができます。
そのように作品ごとにどう見せればよいのかを考えながら絞り込んでいきます。

中には、再現が難しい、とか、どうしてもスペースが取れないという理由でやむなく展示を断念したものもあります。本当は全部のノミネート作品を展示したい。いきおい展示作品は増えていきますが、どうしても物理的な限界があります。最後は泣く泣くあきらめます。
そうして今年の展示作品数は75点ほどになりました。展示できなかった人、本当にごめんなさい。

来年のできことのかたち展には、今日受験してくれた人の作品が加わります。
明日は、実技の2日目「鉛筆デッサン」です。
明日もがんばりましょう!



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2010/3/6-7に行われる多摩美術大学情報デザインコース作品展「できごとのかたち2010 informa desegno」ができるまでのブログです。

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