UPDATE: 03.05






#01 展示タイトル変更のはなし


「そういえばなし」とは、制作側も忘れていたようなことや、外部には伝わらないような出来事を
ふと思い出したときに、こうして書き記す事で、
記憶のどこかに留めておこうという私の記録である。

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書き始めの今日は、重要な話をしよう。

展示タイトルが「多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース卒業制作展2012 party party」から
「多摩美術大学 情報デザイン学科 情報デザインコース 卒業研究制作展2012」へ変更となった。

ご存知のかたもいるだろうが、当初、私たちは「party party」という展示タイトルで展覧会の計画を進めてきた。
partyには"会合、集会"などの一般的に想像しやすい華やかな意味の他に

"集まり、仲間"

という重要な意味がある。

「情報デザインコースで4年間共に制作に打ち込んだ仲間と、社会とを繋ぐ交流の場となる盛大な展覧会(party)を開こう」

というコンセプトの元に決定したタイトルだった。

しかし、計画が進むに連れ会期の最終日を3月11日に迎えることに関して
タイトルに誤解が生じるのではないか、と様々な議論が為された。
タイトルだけで展示の内容を誤解を与えてしまうのは、
企画側の私たちとしても、来場して下さる多くの方、また展示情報を目にした方にとっても、残念でならないと考えた。

そこで今回、元々のコンセプトの
「仲間や社会との交流の場となる展覧会(party)」から展開したビジュアルは変えず、
誤解を与えてしまう「party party」というタイトルだけの変更を決断した。
それに伴いロゴなどの変更を行い、今の形になったのだ。
しかし「party party」の思想はそのまま持ち、コンテンツ名の中やデザインの中に残っている。

展示会はあくまで私たちの卒業研究制作の作品を展示するための場。
しかし同時に、この年に卒業する私たちだからこそ、震災に向き合うべきだということも感じている。

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そういえば、「party party」に決まるまでにどんなテーマがあがったのか。
次の機会にはそれを記そうと思う。