メディア芸術コースとは?


「メディア芸術コース」は、油画や日本画、彫刻といった他学科のような特定の表現媒体を持たないため取りつきにくいかもしれません。実際他学科の学生からも私達が何をしているか知られていない事もあります。そこでここではメディア芸術コース卒業制作展『OURAI』をもっとお楽しみいただくために本コースの紹介をしています。



メディア芸術とは?

美術の歴史は常に”メディア”と共にあります。
今日までに壁画に始まり絵画、写真、映像といった様々な表現媒体としてメディアが発明されて来ました。

メディアアートは工学やAI・AR/VRなどの最先端のテクノロジーを使ったアートを示すことが多いです。
一方で、日本には以前からある映画や漫画・アニメといったエンターテイメントも根強く、世界に誇れる文化として成長しました。
メディア芸術はこれら両者を包括し、成長し続ける芸術・文化の作品群として存在しています。

現代社会は通信の普及で情報が増える一途、現代アートによるそれまでの芸術へのブレイクスルーも繰り返され、メディアの多様化は加速しています。
そういった情報過多の日常において、表現者は数多のメディアの中から正しく選び、時にそのものについて考え直すことが求められているのではないでしょうか。

メディア芸術は、特定の表現媒体に囚われない自由な芸術として世界に新しい視点をもたらそうとしています。



メディア芸術コースについて

前述の通りメディア芸術は"新しい芸術"の視点を追求しているため、どの学科より広く表現手法を学びます。
デジタル・テクノロジーやバイオ・メディアを活用したインスタレーション / パフォーマンスや映像音響作品を中心に、インタラクティヴなインスタレーション、オーディオビジュアル・パフォーマンス、ソフトウエア・アート、バイオ・アート、デジタル・アニメーション、フューチャー・シネマといった、多彩なメディア芸術表現に触れることができます。

1~2年は基礎として様々な美術作品や表現手法を学びます。写真技術や実写映像・アニメーション、プログラミング、空間演出、パフォーマンスなど多岐に渡って学習します。
3年次からは作家としてそれぞれ独自のテーマを研究するためイメージ/メディア/フューチャーの3つに分かれるラボに所属し、より実践的な作品制作と発表を繰り返すことで自律かつ共同しながら、独自の創造性を確立していきます。
4年次は一年かけて卒業制作に取り組み、各作家これまでの自身の研究とこれからの志向を一つの作品に込めて制作・発表します。


そんなメディア芸術コースを卒業する私達が開催するOURAI展では、心中や制作の迷走や往来の果て、<自身の歩み>と<今という場所>をテーマに多彩な作品を展示しています。

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