四字熟語×あそび
エンタテイメントとデザインゼミ
大島 梨沙
この作品は、四字熟語を遊びの感覚で学べるアプリです。私の経験から、四字熟語は小学校の必須科目ではなく学校で触れる機会が少ないうえ、漢字が豊富で覚えることが大変だったため、学生個人が楽しく勉強できるものを制作しました。イラストを多く使用しデジタル作品で表現することで、勉強嫌いな学生にも興味をもってもらい、紙の辞書ではできないアニメーションの動きで熟語の印象や意味をより詳細に表現し覚えてもらう、新しい辞書の形を模索しました。
傘を通してものを大切にすることを思い返してもらう
エンタテイメントとデザインゼミ
大幡 恭未
人に「物を大切に」と軽く言われても、実際に大切にしようと思う人は限られていると思います。しかし自分にどれだけ利益があるのかを知ることで改善していくようになるのではないでしょうか?短期間で消費するビニール傘ではなく修理しつつ使える一生物の傘は、長い目で見るとどの程度コスト削減できるかということをビジュアル化しました。自分にどれだけ利益があるのかを知ることで、改善してもらうきっかけとなるようなパンフレットとウェブサイトです。
鳥類をあしから見つめる
エンタテイメントとデザインゼミ
小野 翔子
動物園の利点は、目の前で好きなように動物が見られることにあると思います。そこで、動物の中でもあっさりした観察で終わりがちな印象を得た鳥類に焦点を当て、観察補助コンテンツを制作しました。中でも、空間に限りのある場所でも見やすい「歩行動作」ならびに「あし」に着目しました。鳥類について理解を深め「どこを見れば良いのかが分からない」を無くし、来園者に観察する楽しみを体感してもらうことを目的にしています。
ステップシークエンス解説コンテンツ
エンタテイメントとデザインゼミ
神取 万由子
フィギュアスケートと言われると、まずトリプルアクセルや4回転ジャンプをイメージする人が多いと思います。ジャンプは解説画像や動画がたくさんあるため、ある程度知ることができます。しかしステップについては、解説コンテンツが見当たらなかったのです。調べまわってやっと概要を理解できましたが、かなりの労力と時間がかかってしまいました。同じように、どこを探せばいいのか分からない人のためのステップシークエンスについて解説するコンテンツを制作しました。
あなただけのシンボルマーク
エンタテイメントとデザインゼミ
清國 伶奈
日本では古くから家全体を示すシンボルマークの家紋が存在します。今でも様々な企業や学校がそれぞれの団体を象徴するシンボルマークを持っています。しかし、家系や身分など自分の所属している団体は重視されがちですが、性格やその人の持つ技術など個人の在り方は重視されません。そんな世情を反映し、あらゆる場面で自分の在り方を示すことのできるシンボルマーク「個紋」を作成できる作品です。
食の彩りがより良いライフスタイルを作る
エンタテイメントとデザインゼミ
熊耳 夏帆
健康的で自立した生活を送れる時間をできるだけ長く保てるように、食べ合わせの大切さを知って、食生活の改善を実際におこなってもらうための作品です。卒業制作の一貫として大田区のシニアプロジェクトに参加し、栄養士の方の考えたシニア向けレシピの絵を描き今回の制作につなげました。食色(しょくしょく)は、全ての世代に向けて実際に食生活に興味をもってもらうために、10代から100代の各年代ごとに食生活を一週間みっちり調査し本にまとめた作品です。
古い作品の魅力に気づくきっかけづくり
エンタテイメントとデザインゼミ
下見 幸穂
1932年に作家デビューし、1945年に戦死するまで推理小説を書き続けた大阪圭吉さんの『デパートの絞刑吏』という推理小説を推理アドベンチャーゲームにしました。普段小説を読まない方々も含め、より多くの方に興味を持ってほしいと考えたため、ウェブ上で配布可能なゲームの形式にしました。主人公である記者をマップ上で動かして情報を集め、事件の真相を推理していくストーリーです。
やまねこについて興味を持ってもらうための学習コンテンツ
エンタテイメントとデザインゼミ
関 奈都美
やまねこは、ライオンやトラなどの大型のものやペットとして飼われているようなイエネコを除いた中・小型の野生のネコ科動物のことを指しています。体の小さいやまねこは、ライオンなどの有名な動物に比べると動物園では目立たない存在です。やまねこの存在そのものを知らないかたも大勢います。「やまねこくらべ」は、そんなやまねこたちのことを知ってもらう手がかりになる学習コンテンツです。
お菓子づくりを簡単にフォトジェニック
エンタテイメントとデザインゼミ
土谷 匠瞳
一般的に、お菓子をつくるには食材をたくさん買わなくてはいけなかったり、ある程度の調理道具や技術が必要になってきます。お菓子づくりに興味はあるけれどそういった障害に阻まれ苦手、面倒と感じてしまう人は多いと思います。なので私はスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで購入できる食材や市販のデザートを組み合わせて、誰でも簡単にステキなパフェをつくることができるレシピ動画を制作しました。この作品は、インスタグラム“uchi_parfait”で公開しています。
日常をかきまぜる
エンタテイメントとデザインゼミ
山本 真子
お湯で手軽に作れるインスタントドリンクは世に溢れています。この作品は、「たった1杯でも、日常にほっとする時間をみつけることで気分的に前向きになるかもしれない」というイメージを伝えるアニメーション作品です。6種類のフレーバーのドリンクを飲むことで、主人公が妄想の中でドリンクの擬人化に変身します。いつもと少しだけ違う一週間を過ごすと、憂鬱だった月曜が少し楽しいものに変わるかもしれません。
感情と爆発の相乗作用
メディアとデザインゼミ
有松 鴻行
我々の無意識下で鼓動している心臓。その動きを自覚するのは運動をしたときか、大きく心が動いたとき。心が動けば、心臓も動く。ならば、心臓を意図的に動かすことができれば感情を動かすこともできるのではないでしょうか。求めるものは「感情の爆発」。擬似心臓に自己を投影し、その爆発によって「感情の爆発」を誘発します。
昔と姿が変わってしまった団地を、記憶を頼りに3D空間上で再現する
メディアとデザインゼミ
岡部 卓也
コンセプトは記憶を制作することです。この作品は、2000年頃の多摩平団地を再現しようとした作品ですが、制作期間中は2000年当時の写真を航空写真以外一切見ていません。作品の中に出てくる団地の棟や木々、公園の遊具などは昔の記憶を頼りにどんなものだったかを思い出し、それに近いものの写真などを自分の足で収集し、3Dのモデルにしました。記憶でどこまで納得のいく多摩平団地を再現できるかということをテーマにしました。
人工知能を用いた完全自律ライブコーディングによる音生成
メディアとデザインゼミ
白石 覚也
音響合成プログラミング言語を学習したAIは、条件式の繰り返しを絶え間なく提案することで、アルゴリズムとして作曲し、そのまま自律的に生演奏します。ひとりでに書かれていくテキスト、次々に実行されていく命令により鳴る音を視覚化することで、鑑賞者に実体のないAIの存在を想起させ、人とAIの相違点・境界を意識させます。
結婚についての研究
メディアとデザインゼミ
小島 縁
結婚生活という他者には見えないプライベートな空間を視覚化することで、結婚に対する価値観の違いや現代の結婚への考え方を見えやすくするため、アンケートを実施しました。そのアンケートを元に日本の伝統的な花嫁衣装である白無垢を染め上げることにしました。現代の白無垢の意味の一つに『あなた色に染まる』という意味があります。結婚し、衣食住をともにしているうちに良い意味でも悪い意味でも相手色に染まってしまうのです。
演目「羽衣」クセ其一 – 其四
メディアとデザインゼミ
佐藤 栞
“能は幽玄である”とよく表されます。「幽玄美」とは何か?という疑問から始まり、能の特徴の一つである所作の中に幽玄が潜んでいるのではないかという仮説を立て、研究テーマに至りました。所作は、能の動きの最小単位である型と、舞台全体の動きを示す型付附それぞれの軌跡を要素とし、それらのイメージを元に組み合わせました。
様々な公共交通を網羅したインタラクティブな路線図の制作
メディアとデザインゼミ
神場 雅史
スマートフォンやパソコンなどのブラウザ上で動作する、スクロールや拡大縮小ができる路線図です。鉄道やバスなど、様々な公共交通を一つの枠組みの中で網羅できるようにつくりました。縮尺が大きくなるにつれて、図形的な表現から地理的な表現へ、描かれる主体は長距離を移動する乗り物から短距離の乗り物へと移り変わっていきます。地図上のピンをタップすることで、より詳細な情報も見ることができます。
擬人化されたあさがおとのコミュニケーション方法
メディアとデザインゼミ
鈴木 李奈
「植物には感情や性格は存在するのか」をテーマに植物「あさがお」を「擬人化」しました。歌う・罵倒する・愛でるの3種類の話しかけをおこなって観測し、それぞれの生体データ・天候・気温などの環境データを利用したアニメーションを制作しました。そして、土壌腐敗のため亡くなってしまったあさがおと会話できる装置、「魂迎え機(たまむかえき)」を制作しました。Twitterのbot機能のように、人工無能の技法を利用して会話できます。
紙の可能性の探求
メディアとデザインゼミ
錦戸 音々子
紙という身近な素材を使った照明作品にすることで、内部からの光が折り目や隙間から美しいニュアンスを演出すること、紙独特のシワの出し方やテンションのかかった部分とそうでない部分での紙の曲線美に着目し、他の素材では表現できない紙と光の調和を目指しました。ある程度の大きさで制作することで細部まで観察できるようにし、展開図と形成仕様を提示あ紙でつくり出す形の偶発性にも注目してもらえるようにしました。
記憶を立体に起こすことでみえてくるもの
メディアとデザインゼミ
松岡 アレシア 未央
私のおばあちゃんの家はフランスにあり、昔から1年に一度しか訪ねることができませんでした。しかし、その一度は1ヶ月と期間が長くおばあちゃんの家での記憶がより強く残るような気がしていました。この作品は庭も含めたおばあちゃんの家全体の記憶を一つの部屋にしたものです。鑑賞者が部屋に入ってアイテムに触れたり、エピソードを読むことで私の記憶を共有出来れば良いなと思いました。
パンチラによって引き起こされる感情の揺れ動きと美しさの研究
メディアとデザインゼミ
渡山 桃茄
私はパンチラに魅力を感じます。しかし、パンチラと一言で言っても様々なシーンが想定され、「パンチラ=ドキドキする」の方程式は全てに当てはまるわけではありません。そこで私は、どのような場面でパンチラによる特殊な美・感情が最高潮になるかを研究し、最高のパンチラの瞬間を最高の見せ方で表現しようと考えました。
空間の人格
デザイニング・エモーションゼミ
伊藤 夢華
「人」は必ず「空間」の中に存在します。逆に「空間」には、なんらかの存在があります。その中でも「部屋」という空間には「気配」という存在があります。ひとりの人物の趣味や癖によりできあがった「部屋」という空間は、人がいなくとも、どこか人物を感じ取らせるような不思議な「気配」があると思います。私はこの「部屋における気配」を「空間の人格」と捉え、身近な人物達の人格を「部屋」で表現しました。
ふたりが向き合い、気持ちを伝える「手のことば」
デザイニング・エモーションゼミ
上田 昂輝
話しことばに対して、手話は目で見る「手のことば」です。しかし、ただ手を動かして意味を伝えているのではなく、会話するとき声の調子を変化させているのと同じように、手話も表情・体の動き・視線などを使って表現することが特徴です。この豊かな表現方法と、相手に伝えようとする想いこそが、究極のコミュニケーションの形であると考えます。聴こえる・聴こえないに関わらず、心がつながり合う「ことば」の可能性を思索します。
記憶を旅するデザイン
デザイニング・エモーションゼミ
Woon JiHee
「日本で1年間住んでいた記憶」をリサーチをしたとき、16年ぶりに実際に住んでいた場所へ行くとドラマのように記憶が思い浮かぶと思っていました。しかし、残ってない記憶は思い出せないままでした。大きなイベントなどは記憶に残っていましたが、特別ではない日常の記憶を何も思い出せなかったのがとても悲しく感じました。このことをきっかけに、今の子ども達には将来、日常のしょうもない記憶を思い出してほしいと考え制作した作品です。
無いものを有るように
デザイニング・エモーションゼミ
大澤 真由子
「成長していく過程が見たい」という欲求のままに、無機物が成長していく過程を収めた無機物成長図鑑なるものを制作しました。例えばメロンの網目の部分とマイクのヘッドの網目の共通点に着目して、メロンの成長の仕方を踏襲したマイクの成長を想像して描いてみるというものです。最終的に動画と冊子としてまとめ、鑑賞者の想像の余地を奪わない動き方を模索しました。
大切なものを傍に持っておくためのかたちについて
デザイニング・エモーションゼミ
木下 菜奈子
どんな人にも大好きなものによって気持ちを支えられた経験があると思います。それは例え他人には理解されないものだったとしても確かに自分を支えています。今回、その「みんなのきもちをささえるものたち」を自分を一番近い場所で守り支える衣服であり、良い意味で自分にしか分からないという特徴を持つインナーに落とし込みました。色とりどりのインナーから皆様々なものに支えられていることに興味を持っていただけたらと思います。
日々の断片を文章に綴り、その対象物に記載する
デザイニング・エモーションゼミ
酒元 理沙
生活の中に潜むたわいもない出来事や情景を文章に綴りました。文章の形式は様々ですが、一貫しているのはそれぞれが生活の断片であるということです。綴った文章は対象物本体に載せ、それぞれが生活の中に佇む様子を写真に収めています。文章の内容はわたし個人の経験からなるものですが、部屋の一角に文字がとつとつと佇む様子をわたし以外の誰かが見たときに、自身の生活の断片が言葉として、あるいは一つの情景として頭の片隅に思い出してもらえたらと思い、制作しました。
神様の意外な一面を知れるカレンダー
デザイニング・エモーションゼミ
鈴木 碧衣
世界にはたくさんの宗教や神話があり、たくさんの神様がいます。私たち人間にとってどこか恐れ多く、近寄りがたい存在の神様ですが、それぞれ外見や性格は異なり様々な個性を持っています。私は、そんな神様たちを紹介する日めくりカレンダーを制作しました。日常生活を送るうえで目にしやすい日めくりカレンダーに取り入れることで、神様を少しでも親しみやすい存在として認知してもらうことが目的です。
酒場でのコミュニケーションをデザインする
デザイニング・エモーションゼミ
那知 小春
人々が酒場に求めることはなんだろう。楽しく酔っ払うこと?嫌なことを忘れること?それとも仲間と楽しくワイワイすること?そんなときに、酒場でみんなが手元に持っているコースター1枚で、仲間やあるいは今日会ったばかりの人と楽しくゲームで盛り上がれたら素敵だと思いませんか? 酒場での出会いは一期一会。コースターというアイテムを通じて、酒場という空間で人と人とが一緒にゲームで遊んで楽しめること、そしてその体験から仲間との繋がりがより深まったり、新しい関係を築くきっかけとなることを目的としたコミュニケーションツールを制作しました。
祭に携わる人の声を届けたい
デザイニング・エモーションゼミ
橋本 春日
昨年私の地元の祭が一つ消え、当たり前にあった祭が消えたことに言いようのない物悲しさを感じ、「祭」をテーマにしました。 東京・神奈川の祭に行き、華やかで魅力的な明るい面と町の過疎化や少子化の暗い面のギャップが思った以上に深いことを実感しました。この事実をもっと多くの人に知ってもらい、祭が行われることの貴重さや魅力、鑑賞者の地元の祭への関心を持ってもらいたいと考え、この作品を制作しました。
ストローの袋のゴミの形から見る無意識の習慣
デザイニング・エモーションゼミ
三船 亜子
両親の経営する喫茶店での手伝いを4年間続けた経験から、喫茶店利用者の残していくストローの紙袋のゴミの形に様々な特徴があることに気づきました。そこで、利用者の残したストローの紙袋のゴミを6ヶ月間に渡り収集し、形状の違いを元に分類分けと命名を行ないました。また、ゴミの形成過程から更に四つの段階に分類し、系統樹を作成しました。
John Wayne Gacyの人生の1シーン
デザイニング・エモーションゼミ
宮崎 友那
人は、出会った瞬間からその人物を知っていきます。その瞬間が、その人物に関する記憶の中で最も古い「過去」になります。しかし誰にでもそれ以前の「過去」があり、それらの原点は家庭で育てられたことにあると考えました。家庭で過ごす幼少期は、現在に繋がる人格形成の始まりです。 それらをわかりやすく象徴している、実在した殺人鬼John Wayne Gacyに焦点を当て映像を制作しました。
クローズドなコミュニティの研究
ラーニングとデザインゼミ
松浦 翔太
多摩美術大学において、同じ学科や他の学科の学生がどういう作品を制作しているのかわからないという問題に対して、それらを可視化し学生の作品制作をサポートできるアプリケーションをデザインしました。通常のSNSでは、主に言葉でのコミュニケーションによるものになりますが、このアプリでは美大生の特性に着目し、彼らが作る「作品」を通して、互いに評価し合える場をデザインしました。
車とお店が繋がるショッピング体験サービスの提案
サービスデザインゼミ
金綱 優弥
ショップコネクトはお店と車をつなげるコネクティッドサービスです。お店が提供するサービスを実店舗だけではなく車内で体験することができ、店舗という場所に制約されないサービス提供が可能になります。今までお店が接点を持つことができなかった「お店に行くまで」「お店を出たあと」というタッチポイントに対して、車を通してサービスを提供することが可能になり、新しい体験を生み出すことができます。
LGBTを起点とした“まとう”の提案
サービスデザインゼミ
佐藤 光沙子
私は、身に纏う服・ファッションとは思想やその人そのものを表す表現方法の一種だと思います。昨今の日本では、メディアを通してセクシャルマイノリティの方が多く活躍される中、未だ世間では批難を受けたり公表できず抱え込む方々が多く存在するのが現状です。日本におけるLGBT問題に対し、もっと個々が個々であることを認められる世の中になればという想いから、身に纏う衣服を扱い男性含め全ての方に向けた「性別を選ばないユニセックスなワンピース」を制作しました。
観劇サポート
サービスデザインゼミ
油井 千佳子
観劇初心者がより演劇を楽しむためのサービスをデザインしました。スマホアプリを通して公演までの期間を楽しく過ごすことができます。通常、舞台演劇のチケット購入から公演当日までには数ヶ月間の時間が空いています。チケットを購入し専用のアプリに登録すると、観劇当日までの期間に公演に関するコンテンツがアプリ内に届きます。公演内容の豆知識や出演者からのコメント動画が配信されることで、観劇当日まで公演に対する期待が高まり、観劇後には内容理解が深まりより余韻を楽しむことができます。
非日常を実際に触れる距離で再現し、体感する
ワークショップとインタラクションゼミ
白川 望
色彩が反転していることを非日常であると想定し、日常の風景を反転させた部屋を造りました。鑑賞者が部屋に入り込むことによって常日頃から生活する日常の色彩との差を感じ、部屋の色をモニター画面で再度反転させることによって、日常の空間に入り込む反転した色彩の自分を見ることになります。まるで自分自身が非日常であるかのような、そんな得体の知れない違和感を感じてもらえるようにしました。
名前からみた人柄を、小さな辞書に込めて
ワークショップとインタラクションゼミ
白木 理子
「辞書のような手紙」「手紙のような辞書」
自分の名前の漢字、その成り立ちをご存知ですか。おそらく多くの人は知らないでしょう。漢字は、神への祈りの文章を入れる器の形や、ひざかけ全体に刺繍が施されている様子から形づくられたものなど、様々な成り立ちが存在します。また、世間には同じ漢字で同じ読み方の名前の人がいれば、同じ漢字でも読み方が違ったり、同じ読み方で違う漢字の名前の人もいます。そこで漢字を解説し、「そんな成り立ちがあるのか、知らなかった」とその漢字に興味を持ったり好きになってもらう辞書のようでまた、その漢字を持つ名前の人のことや似顔絵を描き「こんなふうに思われていたのか」「こういう人がいるのか」と知ってもらう手紙のようなものを制作しました。
インコの特性や飼育に関する基礎知識を学べるwebサイト
ワークショップとインタラクションゼミ
野田 知里
『kotorino』は初めてインコを飼う人に向けた、インコの特性や飼育に関する基礎知識を学べるウェブサイトです。私自身の飼育経験を活かし、メディアではあまり取り上げられない小鳥の一面を紹介しています。ただ「可愛いから」というだけでなく、楽しい面も大変な面も理解したうえで、飼育を始めてもらうことを目的としています。小鳥との暮らしについて少しでも考えてもらうきっかけになればと思い制作しました。
音が人の認識に与える影響の強さ
ワークショップとインタラクションゼミ
村上 斗貴也
“聴覚” を中心に「音だけの世界で物語を 『体験してもらう』 作品」というコンセプトで制作しました。ただ音の作品をつくるのではなく、それを聴いた人に音だけでできた世界や短い物語を “体験してもらう” ことが私の目指す卒業制作です。音だけでいかに空間やその空間で起きていることを認識できるのか、実際にその場にいるかのような物語を体験してもらいたいと思っています。
子供が料理を好きになるきっかけを作る体験の提案
ワークショップとインタラクションゼミ
吉田 小夏
親子で取り組む料理体験プログラムです。トマトパスタの生地やソースを一からつくる体験をすることができます。小学校低学年の子供とその親を対象としており、子供が料理を好きになること、親子のコミュニケーションのきっかけづくりを目的としています。
まだ見ぬ地へ
ワークショップとインタラクションゼミ
米田 直樹
ANOTHER PLANETは、太陽系がある天の川銀河とは別の銀河系が舞台になっています。SFファンタジーをテーマに宇宙のまだ見ぬ惑星のイラストレーションを描きました。1枚1枚のイラストレーションがひとつの惑星になっています。大自然が生い茂る未開拓の地、高度な発展を遂げた文明が存在している大都市など、その惑星独自の世界観を描きました。
自身の印象の可視化についての研究
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
伊藤 春佳
他人から見た「私の印象」は自分では絶対に知ることができないものです。そんな見えない印象を可視化したものをつくりたいという思いから、自分自身をテーマに内面・外見の印象を調査し、その可視化を作品にしました。性格・印象の調査グラフ=他人から見た伊藤春佳の内面、いろんな人物に「伊藤春佳」の印象を参考に描いてもらった似顔絵=他人から見た伊藤春佳の外面。それらの結果を組み合わせた伊藤春佳を自分自身が考える伊藤春佳と比較させています。
寿司が織りなす万物の流転
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
小川 千尋
「回転」という視点で人が店でものを食べる行為を切り取り、その行為が連鎖的に様々な事象のループや循環の中で成り立っているさまを視覚化した作品です。「回転」しながら配膳される食べ物は寿司しかないと思い、ひとつの寿司を食べるに至るまでの軌跡をアニメーション表現で視覚化しました。目の前の食べ物の見方を変化させるような作品を目指しました。
普段見落としているものの魅力を引き出し、昇華する
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
大山 佳奈美
落ち葉や枯葉、花びらは、普段私たちが歩いているときに道端に落ちていても見落としてしまい、踏んでしまったり素通りしてしまったりする存在です。ですがそれらを撮影し、トリミングして見るだけでもたくさんの可能性を秘めているのでは、何か価値が見出せるのではないかと考えました。魅せ方を変えることによって新しい視点をつくり、落ち葉、花びらの魅力を引き出す作品です。
パーソナリティと服の関係性の研究
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
金子 栞
人により意識の度合いは違えども、私たちは服を選ぶという行為によって自己イメージをコントロールしています。そこで服による自己イメージのコントロールを意図的に不能にしたとき自己イメージはどのように変化し他者からはどのように見られるのか。そしてそこから自己イメージと服の関係性、パーソナリティについて考える作品です。
音楽に親しくない人へ
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
北川 美奈
音楽に親しみのない人に、作曲に興味を持ってもらうためのシュールなダンスを用いた作曲ツールを制作しました。一定のルールに基づいて制作した振り付けを並べることで、ダンスのモーションと、それに合った曲を同時に制作することができます。シュールさを面白がってもらうことが興味を持つことにつながると考え、シュールなダンスをツールに用いることにしました。
自分の中の童謡と裏の童謡の世界観の違い
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
杉原 夏美
皆さんは小さいころ、童謡を歌って遊んだりしていたと思います。楽しい・明るいイメージが強いと思いますが、童謡には裏の説が存在します。そのことを知った瞬間、童謡の世界観が変わります。その自分が知っている童謡と裏の説の世界観の違いをビジュアルで表現し、皆さんの童謡の世界観が変わることを目的に作品を制作しました。
感情を理解し、客観視する
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
関口 あや香
些細なことにストレスを感じてしまうことはないですか?そのストレスが怒りになる仕組みを知っていますか? 感情による脳の仕組みを理解するには専門書を自主的に読む必要がありますが、気が進まないことが多いと思います。そこで、簡単に感情の仕組みを理解できる制作キットをつくりました。キットを制作し理解を深めることで、他者や自分自身の感情を客観的に捉えるきっかけになり、ストレスなどによる自己負担の軽減につなげてほしいと考えています。
祖父母の日記から肉筆を用いて、二人の生きた時間を表現した作品
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
田中 真悠子
祖母は耳が聞こえません。もともとは聞こえていたのですが、認知症であった祖父の介護がストレスになり、聞こえなくなってしまいました。ついに祖父が亡くなったとき、祖母がその場で無念の想いを綴った手紙を棺桶の中に入れているのを見て、二人の間には“文字”があり、それがコミュニケーションのひとつだと確信したのです。そのため今回、二人には欠かせなかった“文字”を用いて、彼ら自身の肉筆で、彼らの生きた時間を表現します。
群衆を雲で表現
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
田部 景思郎
水滴が集まって雲ができるように、人が集まると群衆ができます。「雲と群衆は似ているのではないか」という仮説から、群衆(crowd)を雲(cloud)で表現することを考えました。物流に携わる人たちが生み出した群衆、その群衆を元にして雲を描くことで、これまで見えてくることのなかった特徴や傾向、物流業界の抱える問題を可視化しています。
平和学習の新しいあり方
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
中路 美雪
広島への原爆投下という歴史の一部分を客観的かつ冷静に表現した作品です。社会の変化や実際の被害を当時の新聞と被害状況を示した地図で表し、被害に遭い当時を語ってきた被爆者がどんな思想から今現在活動しているかをインタビューし、本にまとめました。さらに作品を読み取りやすくするために「昔と今」で分けた展示空間にしています。作品を見た鑑賞者自身がこれからの日常や平和について考えるきっかけとなれば幸いです。
痒みの感覚の可視化表現研究
ビジュアライゼーションとデザインゼミ
林 宏香
触覚の中のひとつである「痒み」を感知する痒覚を中心とした、皮膚感覚とそれに伴う「行動」「心理」の変化を複合化した図式表現の研究を、自身の持つ体験や経験をもとに行いました。本来防衛本能でありながら、連続して起きることで自己を傷つけすぎてしまう痒みの感覚を、花の成長過程のメタファーを利用し表現しています。