鈴木 彩文

<写真>

成長・腐朽・燃焼など、時間によって変容する物体を回転させながらインターバル撮影を行い、それらの中心を細く切り取り、一続きに合成して繋げることで、経年変化を同一平面上に表象化する。同時に目の当たりにすることのできない物質の変容を一枚で提示することで、物質が含んでいる生命感やエロスをデジタル時代ならではの視点で可視化できるのではないかと考えた。変異の過程と全方向から見た姿という異なる次元を一枚に積層、凝縮し、多次元的に共振している生命の変容流動そのものを現そうと試みた。分類学において標本とは生物の存在を証明し、その特徴を明らかにするための大事な証拠である。私は21世紀における新たな標本、変容標本を制作したいと思い、サンプリングを採集し始めた