音華軌跡|線香花火
3年
高橋 麟
メディア言語演習
メディアデザインⅠ
電子線香花火では物質的な花火では行い難い、息を吹き掛けるという行為によって花火の消えゆく前の一瞬の煌めきに焦点を当てる。
そうした正反対のアプローチから夏の風物詩を観察してもらいます。
授業内容
メディアを越境し、批評的な視点をもつためのトレーニングをします。はじめに映像やwebなどに代表される視聴覚に働きかけるオーディオ・ヴィジュアルな表現を学ぶことで、別々のメディアを関係づけるスキルと知識を学びます。
また様々な感覚をテーマとした作品の知識と理解を深め、応用として自身で関心のあるトピックを選び、リサーチを通して作品を制作。批評的な視点から空間/時間的にデザインを展開する能力を身につけます。
課題文
Perception Translation — 知覚の翻訳:五感の中から感覚を選び、一つの感覚から別の感覚へと翻訳してください。
そのときにどのようなストーリーが生まれてくるでしょうか。またどのように空間に展開するのか考えてみましょう。
担当教員によるコメント
スクリーン上に現れる線香花火がマイクに息を吹きかけることによって輝き燃え、大きく吹いてしまうと消えてしまう儚げでありながら、インタラクションが楽しい作品。
江戸時代にはじまった線香花火と、当時から栄えた街である浅草でのリサーチを通して生まれたUIやヴィジュアルの完成度は高く、モダンでありながらふしぎとノスタルジアを感じさせます。

教員・伊勢 尚生