時の移ろい
3年
國見 幸加
藤原ゼミ
社会デザインⅠ
茶道の伝統的な要素や美しさを残しながら、新しい茶道を体験できる作品を目指しました。 実際にお茶と茶菓子をいただきながら、時の移ろいを楽しんでいただける展示です。
授業内容
社会デザイン I では、感情や感覚に働きかけるデザインの研究と制作をしています。
今年度は、3つのゼミで、映像、体験、それらをまとめる実践的な課題に取り組みました。
体験作品の制作では、「心が揺さぶられる体験とは何か」を各々の感性で洞察し、そこから感じ取った魅力的な文脈を、シンプルなアイディアで再構築しました。
コンセプト・制作プラン・コピーワーク・ストーリー設計・表現・演出・メディア選定・プログラム実装・造作・動線・展示計画など、体験を構成するすべての要素が効果的に響き合うように組み立て、「驚きと納得」が共存するデザインを目指します。
課題文
心にグッとくる「時」の魅力を「あの手この手」で伝えてください。(この手:体験)
担当教員によるコメント
伝統や世界観を大切にしながら、新しい茶道のかたちを追求した作品です。お茶を点てた茶碗には、春夏秋冬の移ろいを感じさせる映像が浮かび上がり、体験者をもてなします。
実際に、お茶とお茶菓子を味わえるのもまた一興。五感すべてを内包するクロスモーダルな体験は、より感情を揺さぶり、人の心に浸透します。奥ゆかしさと風情に満ちた日本らしい「時」の美しさを、心の器に注いで持ち帰るような感覚。そんな暖かい体験です。

教員・藤原 惇