Artbench System
3年
鈴木 啓将
永原ゼミ
メディアデザインⅡ
『Artbench System』は、デスクトップ・メタファを用いたデジタルデータへの愛着を付与する実験です。 ランダムに生成されるジェネラティブ・アートはウィンドウという仮想の額縁に閉じ込められ、それらを収集したり削除したりする過程を通して、徐々に所有感を帯びていきます。
授業内容
「経験 あるいは 体験 ── 実験の結果が経験である」
経験・体験・実験に共通の概念「験=きざし(兆し)、ためし(試し)」はデザインできるのでしょうか?
わたしたちの先達は experiment(実験)や experience(経験)を「未知のものへのアプローチ」と捉えていました。
「未知のものへのアプローチ」とはどういうことなのか?ここで行なうことは「実験」でいいのです。実験には失敗がつきもの。失敗もひとつの「経験」になります。
この授業では「実験と体験の交差点」を探します。
課題文
自分の外側に対象までの道筋を(仮定として)思い描きます。それが「アプローチ」です。
その「アプローチ」は、具体的なモノのかたちになることもあるし、ひとつの物語になるかも知れません。オブジェの形を取ったり、映像の形を取ったり、グラフィックになったり、あるいはプラン(企画)になるかも知れません。
どういうかたちでもいいので、自分が接近したいもの(こと)への「アプローチ」をかたちにしてみてください。それが「体験と実験の交差点」になるはずです。なぜなら、それは誰も見たいことがないあなた自身の外側への通路になっているからです。
担当教員によるコメント
コンピュータのOSにあるウィンドウシステムについての考察を体験する実験作。ふだん何気なく使っているコンピュータの「ウィンドウ」とは何なのだろうか?是非、体験してみてください。

教員・永原 康史