詩と感情の立体グラフ
3年
安中 美稀
永原ゼミ
メディアデザインⅡ
詩に含まれる言葉・文章から感じ取った感情の上下を『一つの文章から想像する感情』と『文章に含まれる単語から想像する感情』のふたつの軸で、正面から見たときと上から見たときで違う結果になる立体グラフを制作しました。
「自分ならこの詩からどんな感情を受け取るだろう」と考えながら鑑賞してほしいと思っています。
授業内容
「経験 あるいは 体験 ── 実験の結果が経験である」
経験・体験・実験に共通の概念「験=きざし(兆し)、ためし(試し)」はデザインできるのでしょうか?
わたしたちの先達は experiment(実験)や experience(経験)を「未知のものへのアプローチ」と捉えていました。
「未知のものへのアプローチ」とはどういうことなのか?ここで行なうことは「実験」でいいのです。実験には失敗がつきもの。失敗もひとつの「経験」になります。
この授業では「実験と体験の交差点」を探します。
課題文
自分の外側に対象までの道筋を(仮定として)思い描きます。それが「アプローチ」です。
その「アプローチ」は、具体的なモノのかたちになることもあるし、ひとつの物語になるかも知れません。オブジェの形を取ったり、映像の形を取ったり、グラフィックになったり、あるいはプラン(企画)になるかも知れません。
どういうかたちでもいいので、自分が接近したいもの(こと)への「アプローチ」をかたちにしてみてください。それが「体験と実験の交差点」になるはずです。なぜなら、それは誰も見たいことがないあなた自身の外側への通路になっているからです。
担当教員によるコメント
詩を読んだときの感情や理解をビジュアライズした作品。透明アクリルに刻んだ文字と3Dプリンティングされた感情のグラフが不思議な調和をみせる。
詩を読むことの体験を表現した秀作。

教員・永原 康史