Vertex メインビジュアル

多摩美術大学大学院情報デザイン研究領域メディア芸術コース有志12名は、この度、研究制作展「Vertex」を開催いたします。 本展のタイトルに冠した「Vertex」は、コンピュータ用語においてはモデリングなどの「頂点」を指し、「最高点」や「クライマックス」を意味します。また占星術では「運命的な出会い」を示し、物理学や天文学など、多岐にわたる分野で用いられてきた言葉でもあります。

「Vertex」は構造が生まれる以前の純粋な潜在性を宿しています。それは複数の属性を抱えたまま面へと広がり、面は立体を、時間は空間を構築していきます。この言葉は、単なる用語としての定義に留まらず、私たちの在り方そのものを指し示すものでもあります。 私たちが生きる環境においても、個々が一種の頂点として振る舞い、それぞれ固有の属性を持ちながら、接続の強弱や方向性を絶えず変化させています。時に接触し、離れ、孤立しながらも、私たちは常に新しい関係の面を生成し続けているのではないでしょうか。
本展に参加する作家が扱う表現は、写真、映像、インタラクション、サウンド、アニメーション、インスタレーション、AR / VR など多極的です。多様な研究を深めてきた作家自身がひとつの「Vertex」であり、作品はその属性が可視化された「面」となります。
そして展示空間は、複数の 「Vertex 」が相互に接続していくネットワークとして機能します。頂点としての個別性を保持したまま、作家や作品がこの場所に集うことで、かつてない新しい輪郭が立ち上がります。

点から面へ、面から構造へ、潜在から生成へ。
すべては固定されたものではなく、接続を求め、拒み、逸脱し、跳躍しながら呼応し合う、プロセスそのものを提示する場として、本展を開催いたします。

多摩美術大学大学院情報デザイン領域
メディア芸術コース 有志一同

Access

2026.2.14(Sat)–2.15(Sun)

12:00–20:00

Art Center NEW

〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1
新高島駅 B1F

Art Center NEW 地図

Event

Talk Session

2026.2.15(Sun) 15:00–16:30

vertex2026_talk

本展「Vertex」では、個々の作品を「点」として捉えるだけでなく、それらが集まることで 立ち上がる「面」や「構造」、そしてその背後にある「関係性」に着目しています。
本トークセッションでは、それぞれ異なる専門領域を持つ3名のゲストを迎え、本展を多角的に読み解いていきます。

個別の作品解説に留まらず、「現代のメディア表現はどのような制度的・身体的条件のもとで生まれているのか」「展示という形式は、それらをどう可視化し、接続しているのか」という問いを共有し、多様な属性を持つ「Vertex」としての学生たちの実践が、社会や技術とどのような距離を結び、あるいは逸脱しようとしているのか。
世代的・構造的な視点から、その現在地と潜在性を議論していただきます。

Guest

笹岡由梨子

Photo by S.C.Felix Wong

笹岡由梨子

(現代美術家)

笹岡由梨子は1988年、大阪府生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程メディア・アート領域満期退学。京都府文化賞奨励賞(2020年)、咲くやこの花賞(2020年)、Kyoto Art for Tomorrow 2019―京都府新鋭選抜展最優秀賞など、受賞多数。現在、滋賀県拠点。
PHD Group
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笹岡由梨子

イラスト:mgr allergen0024

大岩雄典

(美術家)

美術家。〈インスタレーション〉を、人間を拘束し上演している現実の装置=法にたいする再現・分析・介入の実験として捉え、美術作品を制作・発表する。多摩美術大学ではメ芸コース3年の制作ワークショップと2年の課題制作授業を担当。最近は東京大学が設置するアートスクールの準備に携わったり。博士論文を元にした本も準備中。
euskeoiwa.com

Moderator

渋谷和史(メディアアーティスト)、高口聖菜(仮設的メディア・プラクティショナー)

渋谷和史(メディアアーティスト)

高口聖菜(仮設的メディア・プラクティショナー)

Performance Live

Out-of-Sync

2026.2.15(Sun) 18:30–20:00

vertex2026_talk

Performer

shenawalk、hemokosa+渋谷和史、亀井里咲+華山萌、Mike Sekine+G. S. Ruessler、RINDO+BatteryF

shenawalk

hemokosa+渋谷和史

亀井里咲+華山萌

Mike Sekine+G. S. Ruessler

RINDO+BatteryF

Artist

ふゆやまもゆ

ふゆやまもゆ

2000年生まれ、東京出身。「ゆるい笑いとペーソス」を含んだアニメーションの制作を行っている。犬が好き。

渋谷和史

渋谷和史

2001年埼玉県生まれ。主に機械学習技術を用いた作品制作を行っている。また、インタラクティブな作品のエンジニアやVJとしても活動している。

CUI XIANG

CUI XIANG

映像、3DCG、インスタレーションを主な手法として制作を行う。物やイメージを手がかりに、記憶がどのように形成され、変化し、残されていくのかをテーマに作品を制作している。現在は作品制作と並行して、服装デザイナーとしても活動している

あるくあゆ

あるくあゆ

2次元のイラストを用いた様々なメディアでの空間的な表現を探る。過去にマリオネットのように動作する作品、これをMR空間におきかえた作品を制作した。イラストを描く際、自己の過去体験を投影しデフォルメしたキャラクターを「痛々しい体験の少女像」として表現する。

亀井里咲

亀井里咲

2001年愛知県生まれ。「人の幸せを喜び人の不幸を悲しむ素晴らしい大人」になるべく、感情とモーターをこねくり回している。

高口聖菜

高口聖菜

2001年神奈川県生まれ。
「声」や「語り」を主題に、インスタレーション、音声作品、詩などの形式を横断した制作を行う。個人の経験に内在する痛みや脆弱性を出発点とし、ケア倫理やフェミニズムの理論的視座を参照しながら、支配的な言語や物語構造に回収されない表現のあり方を探究している。語ること/沈黙することの政治性に着目し、声が立ち上がる場の条件そのものを問い直す試みを続けている。

Relja Trkulja

Relja Trkulja

レリャ・トルクリアはセルビア生まれの3Dビジュアルアーティストであり、現在多摩美術大学にてバーチャルセレブリティやVTuberの視覚的・物語的現象を探求している。ビデオゲーム業界での経験を持ち、訪問者を仮想3D空間へ誘うことで「現実と仮想の境界」を覆す没入型環境を創出している

ARIA

ARIA

幼少期から自身が魅了されてきた龍について考え、龍をモチーフにした立体作品を制作。粘土から3DCGまでを駆使した人工物と自然物を一体化させた作品を主に展開している。

FU RUI

FU RUI

中国雲南省出身。
写真・映像を用いた作品制作を行っている。
言語学、文学、地域文化の研究背景をもとに、風景や空間、文化的な場所における「記録と再解釈」をテーマに制作している。
自然環境と人の営みが重なり合う空間に注目し、時間の蓄積や構造を視覚的に捉えることを試みている。

Kain

Kain

中国・上海出身。
メディアコース イメージラボ M1。
身体の動きや知覚を起点に、身体・空間・エネルギーの関係性を探究するインタラクティブメディア作品を制作している。
シャーマン的な身体観や舞踊表現に見られるエネルギーの循環や変容を参照しつつ、身体動作が空間にどのような影響を与え、感覚体験として立ち上がるのかを表現のモチーフとしている。
作品では、観客の行為や存在をトリガーとし、映像・音・空間・インタラクションが相互に作用することで、仮想世界と現実空間が交錯する体験構造を構築する。
主な表現領域 :
インタラクティブメディア、XR表現、身体表現の可視化、映像・空間インスタレーション

RINDO

RINDO

中国・武漢出身。学部では油絵を専攻し、現在は多摩美術大学メディア芸術専攻 修士課程1年に在籍。
学部卒業後、イラストレーターとして活動する傍らバンドを結成し、サウンド、映像、マルチメディア表現へと制作領域を広げる。
GARO系の美学や実験漫画に影響を受け、現在は「ナラティブの実験」を中心に、実験映像、オーディオビジュアル、音と視覚のインタラクティブ作品を制作している。

Born in Wuhan, China.Trained in oil painting at the undergraduate level, and currently a first-year master’s student in Media Arts at Tama Art University.After graduation, worked as an illustrator while forming a band, which led to an expanded practice in sound, video, and multimedia.Influenced by GARO-style aesthetics and experimental comics.Currently focuses on narrative experimentation through experimental video, audio-visual works, and interactive sound–image practices.

G. S. Ruessler

G. S. Ruessler

I am an intermedia artist working with sound, image and installation. Currently, my practice is based on juxtaposing the mundane with elements of kitsch through contemporary and obsolete technologies.