["High Line" Architectural Plan]
建築プラン:ハイライン:方向性の連鎖
NYのマンハッタンは一部を除きグリッドに支配された場である。
そのグリッドに一切中断されることなく、その構造の中を横断できるハイラインの跡地は、この都市において特異な空間といえるであろう。
我々はこのハイラインの空間を、変化する断面の連続として時間軸と空間を意識し、その断面操作と、都市の状態をモニターする装置としての機能を提案する。
この歩行空間で提示する方向性とプロセスは、身体と建築のダイアローグ環境を再考しながら多義な「重力」の解体の可能性を探っていく。
この与えられている長いリニアな空間では、断面を4分割する2つの要素をsemi automaticに生成した。
床の要素はスロープ使用に耐えうる勾配を保つように計算され、歩行運動を上下する。
上下左右に対称となり、リフレクションする鏡のようなその空間を歩行することによって、安定と不安定が連続的に変化していく。
つまり、今まで歩いていた床面が天井になったり、天井が壁面になったりと全長がおおきなねじれとなってる。
機能と造形。
4分割される断面は絶えず変化するが、下部の膨らんだ空間を利用して、カフェ、ショップ、WCなどに提供される。
都市をセンシングする。歩行プレートの床部分の側面と壁の上部には、フルカラーRGBのLEDパネルが備え付けられている。
このLEDシステムはウォータープルーフの耐久性がある。これにより、うねるラインの形状に発光していく。
(このLEDの電源供給にはソーラー電池、風力発電などのシステムも考えられる)これらは日没後、都市の状態を発光によって発信する。
ハイラインと直行するストリート、およびアベニューの延長上にある全ての交差点にはマイクが仕掛けてあり、
その音のspectrographic analysisに対応したLEDの色がハイラインに表現される。
また、時期を限定して、インターネットを介したプログラミング・インターフェースがインターネット上で公開される。
そしてこの光る装置の表現に世界中の参加者が加わることも可能である。


 




©Gravity and Resistance project 2003