主担当教員

>宮崎光弘

概要

人の感覚や感情に働きけるデザインとは?

それはどのようなもので、どうしたらつくれるのだろう。

本ゼミでは、エモーションという観点で、過去のデザインや身の回りにある様々な物事を対象に、どこに「デザインの魅力」が潜んでいるのか、デザインによって人の気持ちはどのように動いていくのか。その魅力は人の五感にどのように作用しているのか。デザインは人にどのような価値を与えているのか、などについて様々な方法で調査・研究・実験を行ないます。その研究をベースに、各自が個別のテーマを決めて卒業研究制作を行ないます。制作にあたっては、人と人、人とモノ、人とコト、の関係に着目し、各自のテーマを、紙メディア、プロダクト、映像、インタラクションなど、最適なメディアを選んで制作していきます。


 過去の作品 

◎2015年度

「かくかく鹿々-鹿が伝える有害鳥獣駆除のこと-」小股由莉子

縄文時代からの現在までの「食」を調査する中で、狩猟による食から「有害鳥獣駆除」の存在を知る。その問題を深く調べるため、実際に狩猟の現場へ行き、シカの解体を手伝い、駆除された鹿の皮を自分で鞣した。「有害鳥獣駆除」を、人と動物と環境の本質的な問題と捉え、それを、毛皮、本、バッグの異なるアプローチで伝えた作品。


「日記100人と366日」深谷菜生

一年間366日分の各ページに100人の著名人がその日付に書いた過去の日記の文章を選び、再構成して配した日記本。100人のレイアウトはすべて違え、年代ごとに紙質も変えた。今日という日と同じ日付を生きた過去の人物に思いを馳せながら、その日の日記を書くことができる作品。秀逸な編集力が作品の魅力となった。


「あの頃ファイル小学生のあの頃、夢中になった懐かしいもの...」筒井由佳

人と共有できた時もっとも強く感じる「懐かしい」という感情をテーマに、同世代の人へ向け、玩具、番組、遊び、文具、菓子、物語、人物の7つのジャンルから各20種類を厳選し、合計140種類のイラストレーションファイルを制作。参加型展示として人と共有することで生まれる懐かしさの追体験をしてもらうプロジェクト。


◎2014年度

「WearableVoice」吉田淳

「声」というアイデンティティを自由に変えることができたら人は何を感じ何を考えるのだろう。喉の振動をセンシングし、その音声を任意に変化できるチョーカー型のデバイスをデザインした。見たこと聞いたことのないアイデアを実装し、見るものたちに様々なことを考えささせるイノベーティブな作品となった。


 ◎2013年度(抜粋) 

「KisekiLights」白井章平

人の微妙な動きを正確にトレースする光と音のインスタレーション作品。シンプルな空間の中で自分の軌跡が生物のように追いかけて来る。体験する者は様々な動きを自然と何度も試したくなる、ミニマムでありながら人の感情や感覚に働きかけるインタラクション作品。 


「みかん島のてぬぐい」徳永茜

瀬戸内海に浮かぶ大崎下島は作者の祖父と祖母がみかん栽培を行なう島である。彼女はその島の人たちが農作業で使う「てぬぐい」を制作した。実際に島の人たちに使ってもらい、はにかみながら嬉しそうに「てぬぐい」を纏う写真も展示した。彼女がデザインしたのは「モノ」ではなく、地元の人たちの心からの「笑顔」である。 

 

◎2012年度(抜粋) 

「KUTTUKU」長谷川真歩

人と人とのコミュニケーションのきっかけをコンセプトに、服のパーツを自由につなげて作って遊べるパジャマキットのデザイン。家族や恋人同士など大切な人とリラックスした時間に互いに服を作って楽しんでもらう提案。 


「fromgivingpiano」林響太朗

動き、形から想像する音。音から創造する動き、形。鍵盤と空間映像を連動させたインスタレーション作品。プログラム制御のみの論理的な形ではなく、気持ちのよい感覚的共鳴を追求した。 「渦」長谷川奈々 思わず~してしまう、という誰にでも起こりうる無意識の行動。一目見て近づきたい触りたい、触れた後にもう一度さわりたくなる。そんな衝動を誘発するデザイン。木に切り込みを入れた照明器具として実現した。