3年生>編集表現演習
自身の観察から発見した「面白さ」を2種類以上のメディアへとデザインし、その「面白さ」を伝えるもの/共有できるものを制作してください。
本演習では、デザインの思考をベースに情報をどのように編集・構造化すれば、コンテンツのポテンシャルを引き出し、異なる表現媒体の特性を有効に機能させることができるのかという課題に取り組みます。「観察と採集・情報の編集・表現の検証と伝達」といった過程でプロジェクトと向き合い、柔軟なデザインの思考と表現技術の向上を目的とします。
担当教員 岡崎智弘
高屋知織
高屋知織
食材の集合体は料理であることと、音の集合体が楽曲であることの関係性から発想した作品。食材の名前が持つリズム・イントネーションに基づいて楽曲を制作し、それをレシピ本と動画の2つのメディアで表現しました。
「ことば」が持つ「音・リズム」について焦点をあて、そこにある面白さを巧みに展開した作品です。料理という「複数の食材により構成された構造」をうまく利用し、表現の細部まで検討され、作者が見つけた面白さが楽しく気持よく共有できる点が素晴らしいです。
小笠原梨絵
小笠原梨絵
お菓子の断面を地層に見立て研究を行いました。実際に調査することで地質や地層の構造を知り、そこから推測される堆積環境や堆積物についてまとめました。
さまざまなスイーツの存在を地層研究のスタンスで切り込み、自身の観察眼と熱量によってつくられた作品です。なによりも本人が面白がって没頭した結果生まれたものでしか現れない、独特の強さが滲んでいます。コンテンツに触れると無条件に笑顔になってしまうような作品です。
高原歩美
高原歩美
普段気にとめることもないすきま。 そんなすきまは誰かのとっての距離だったり、空間だったりします。 この作品は多種多様なすきまを「すきまのカンサツ」でカテゴライズし、「すきまのモノサシ」で体感できるものになっています。
目に見えない「すきま」という事象・概念について、考察した作品です。 制作プロセスにて、これまで気づいていなかった概念を自身で発見し、それと対峙し自身を少しづつ進化させることで課題と向き合っていたように感じました。それは、考えつくる人が得られる醍醐味のひとつといえます。