メディア芸術コースの入学試験

多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 メディア芸術コース
総合型選抜 B.
「デジタル平面構成」 では2023年度より
タブレットPCは持参となります

詳細はページ下記の
"総合型選抜 B.「デジタル平面構成」"の項目をご確認ください

総合型選抜

募集人員20名 学校長推薦不要

メディア芸術コースは、2017年度より総合型選抜を実施しています。これまでの一般入試では判定できなかった、デジタル技術を用いたアートやデザインについての表現力や、思考力のある人材の発掘を目的としています。「A. オンラインポートフォリオによるプレゼンテーション」またはタブレットPCを用いた 「B.デジタル平面構成」の科目選択制の試験になっています。

A. オンラインポートフォリオによるプレゼンテーション

「オンラインポートフォリオによるプレゼンテーション」は、これまでに制作してきた作品や、活動などをインターネットで閲覧できる形式のポートフォリオとして制作し、そのURLを提出してもらいます。面接では、オンラインポートフォリオをプロジェクターで投影しながらプレゼンテーションを行ってもらいます。

持参するもの
  • オンラインポートフォリオ、およびプレゼンテーション時に使用するコンピューターやタブレット端末
  • メディア・アート、映像、アニメーション、写真、デジタルエンターテイメントなど、メディアを使った領域の作品をWeb形式で閲覧できるようにプレゼンテーション用にまとめられたもの(事前にURLを記載し、提出します)。 ポートフォリオの参考資料として面接時に作品の持参も可、ただし設置や準備に時間を要するものは不可とします。

    ※外部ディスプレイに接続するためのコンピューターやタブレット端末と、HDMI出力が可能なディスプレイアダプタを必ず持参してください。無線または有線でのインターネット接続が可能です。何らかの理由で接続ができないときのために、インターネットに接続しなくてもプレゼンテーションができるように準備してください。

    ※面接試験に提出・持参する作品等については、必ず本学所定の「提出物作成自己証明書」に記入し、出願書類に同封してください。


評価のポイント
  • 作品や活動のユニークさや、ポートフォリオの制作力や編集力。
  • これまで制作してきた作品や、活動のユニークさを評価します。メディア芸術コースは多様な表現の可能性を探求するコースです。 既成概念に囚われず、自由にこれまでの活動をプレゼンテーションしてください。また、そのためのポートフォリオの編集、構成力を評価します。

  • 自らの考えを述べるプレゼンテーション能力。
  • 自分自身の活動や考えを自分自身の言葉で表現するプレゼンテーション能力を評価します。優れた作品を作るだけでなく、そのプロセスや思考を言語化する批評性を大事にしています。

▶︎オンラインポートフォリオによるプレゼンテーション Q&Aページはこちら

過去のポートフォリオの例

B. デジタル平面構成(5時間)

「デジタル平面構成」は、タブレットPCを使用して平面構成を制作する実技試験です。試験では、カメラを搭載したタブレットPCを使用し、モチーフを撮影したり、その画像をペンを使って編集や、線を描いたりするなど、自由に使用できます。そうしてモチーフを観察、構成した素材をもとに、平面構成を制作してもらいます。

持参するもの
  • カメラ付きタブレットPC(スタイラスペン・充電機器・SDカードリーダーなどの周辺機器を含む)
  • カメラが搭載されたタブレットPC(iPad、Androidタブレット、Windowsタブレットなど)を持参してください。 また、スタイラスペンACアダプタなどの充電機器、作品提出時、配布したSDカードにデータを保存するため、使用する端末に応じてSDカードが読み書き出来るリーダーを持参してください。

    ※制作に使用する画像編集アプリケーション(例:Adobe PhotoshopやCLIP STUDIOなど)を事前にインストールしておいてください。

    ※完成した作品データと、途中経過のデータを配布するSDカードに保存し、回収して提出とします。

  • 筆記用具一式
  • 作品提出時の記名表を記入する際などに使用します。


評価のポイント
  • モチーフへの観察力
  • デッサンを行うときもモチーフをよく観察することは重要です。 カメラレンズの視点でモチーフをとらえようとすると、画角やアングルなどの自由度が増します。 試し撮りをしてから、選ぶことも可能です。

  • 事象としてとらえる分析能力
  • カメラは、動いている時間を切り取る道具です。 時間を意識すると、物質が変化する様子や、重力の働きなどの事象を捕らえることができるようになるでしょう。

  • メディア機器の特性に対する理解力
  • デジタルカメラは何が得意で何が苦手なのか。スタイラスペンはどれぐらいの表現力を持っているのか。 使用する機材の特性を熟知して最大限活かすようにすれば、イメージの領域は大きく拡大します。 タブレットPCを創作の道具としてとらえてください。

  • メディアオペレーションを含めた視覚的な発想力
  • 使用アプリにはさまざまなエフェクト効果が用意されています。 アプリを使いこなして、視覚的に訴える力のある作品を制作してください。

  • 画面における構成力
  • 画面における色彩や形体のバランスや構成力が作品作りに大事であるのは、 デジタルでもアナログでも変わりません。デジタル作業では、トライ・アンド・エラーを繰り返して よりレベルアップした作品づくりを目指すことができます。

デジタル平面構成の使用機材、使用ソフトウェアの例

下記の例はあくまでも一例です。自分にあった制作環境を用意してください。

1.使用機材
iPad + Apple Pencil

2.使用ソフトウェア
Adobe Photoshop

デジタル平面構成の制作プロセス

1.デジタル平面構成のための素材を撮影する
問題によってモチーフが配布されることがあります。 カメラを用いてモチーフを撮影し、素材を制作します。

2.素材を調整したり、構成する
撮影した画像素材を切り抜いたり、加工したりして自由に画面を構成します。

3.作品を提出する
作品の画像データはjpgファイルで保存してください。 作品の画像は配布されたSDカードにデータを保存し提出します。 完成した作品(複数枚可)だけでなく、制作途中のデータなど、制作プレセスがわかる画像も一緒に提出します。

※提出時にSDカードへ作品データを保存するため、SDカードリーダーを持参してください。

4.面接
実技試験の翌日に面接を行います。 制作した作品画像や、途中経過の画像を投影しながら、制作した作品の制作意図や工夫した点について話してください。

▶︎デジタル平面構成 Q&Aページはこちら

参考作例2021年度作例



2021年度問題


[問題]
タブレットのカメラでモチーフを撮影し、得られた画像データと、あらかじめ写真アプリに保存されて いる画像素材を任意に選び、指定アプリを使って平面構成作品を制作しなさい。



[条件]
  • 画面サイズは自由とする。
  • モチーフは自由に加工することができる。
  • 画面内では文字や文章で説明してはならない。
  • インターネット接続は禁止する。
  • 提出作品データは写真アプリに保存すること。複数枚提出してもよい。
  • 試験終了後に記名票を封筒の表に貼り、封筒の中にタブレットPCを入れて回収する。

[注意]
  • 出題の内容に関する質問には回答できません。
  • 機器のトラブルが生じたときは代替え機を用意しますが、データの消失については責任を負いません。

[モチーフ]
ミラーシート 1枚、チェッカーボード 1枚、ipadにあらかじめ保存されている画像素材



[配布物]
モチーフ一式
はさみ 1個 タブレットPC 1台
スタイラスペン
ACアダプター
充電ケーブル
問題用紙 1 枚
下書き用紙 2 枚(A4サイズ上質紙)
封筒
記名表 1 枚

参考作例2020年度作例



2020年度問題


[問題]
タブレットPCのカメラで人物を撮影し、得られた画像データをもとにして、指定アプリを使って平面構成作品を制作しなさい。

※ モデル撮影は午前の部(10:00〜12:00)とする。
※ 午後の部(13:00〜16:00)は、タブレットPCによる制作時間とする。
※ モデルの身体に触れてはいけません。
※ 周囲の人に配慮しながら撮影すること。
※ 試験時間中の注意事項は、試験監督の指示に従うこと。


[条件]
  • 作品の画面サイズは自由とする。
  • 作品の画面内では文字や文章で説明してはならない。
  • インターネット接続は禁止する。
  • 提出作品データは写真アプリに保存すること。複数枚提出してもよい。
  • 試験終了後に記名票を封筒の表に貼り、封筒の中にタブレットPCを入れて回収する。

[注意]
  • 出題の内容に関する質問には回答できません。
  • バッテリーが少なくなり、ACアダプター接続が必要な場合は申し出てください。
  • 機器のトラブルが生じたときは代替え機を用意しますが、データの消失については責任を負いません。

[モチーフ]
モデル(ダンサー)

[使用紙]
タブレットPC 1台
スタイラスペン
ACアダプター
充電ケーブル
問題用紙 1 枚
下書き用紙 2 枚(A4サイズ上質紙)
封筒

一般入試

一般入学試験では、「視覚表現」「鉛筆デッサン」の2つの実技試験が行われます。それぞれ、基礎的な観察力、発想力、表現力などを総合的に判断して選抜します。

1. 視覚表現(5時間)

「視覚表現」では、与えられたテーマに対する独自の解釈や表現を視覚的に表現します。基礎的な表現力だけでなく、テーマに対する発想力やコンセプトを重視して判断します。

評価のポイント
  • 作品や活動のユニークさや、ポートフォリオの制作力や編集力。
  • 自らの考えを述べるプレゼンテーション能力。

2021年度 参考作品

2021年度問題

[問題]
「共生」という言葉には、自然における共生と、人間社会における共生の、ふたつの意味があります。たとえば自然界では植物や動物の共生があり、いっぽう人間社会においては異文化共生や男女共生、地域共生といった言葉が使われます。
あなたが考える「共生」をテーマに自由に視覚表現しなさい。

[条件]
  • タイトル票に作品のタイトルを20字以内で記入すること。
  • 記名票は右上になるように使用すること。
  • タイトル票は左上になるように使用すること。

[注意]
  • A3の紙2枚は下書き用紙です。
  • イラストボードの切れ端は試し塗り用紙となります。
  • 出題の内容に関する質問にはお答えできません。

[使用紙]
TMKケントポスターボード(両面張り540mm × 540mm)

2020年度 参考作品

2020年度問題

[問題]
今まで出会った人、今まで行ったことがある場所、今まで学んできたこと・・・など、今まで経験してきたことをベースに、自分史の物語の地図を作りなさい。

[条件]
  • タイトル票には、この地図のタイトル名を書くこと。
  • 記名票は右上になるように使用すること。
  • タイトル票は左上になるように使用すること。

[注意]
  • A3の紙2枚は下書き用紙です。
  • イラストボードの切れ端は試し塗り用紙となります。
  • 出題の内容に関する質問にはお答えできません。

[使用紙]
TMKケントポスターボード(両面張り540mm × 540mm)

2. 鉛筆デッサン(3時間)

「鉛筆デッサン」は、問題文を踏まえ、与えられたモチーフを鉛筆でデッサンします。この試験では、モチーフに対する基礎的な観察力と表現力を重視して判断します。その上で問題に対する発想力も総合的に判断します。

評価のポイント
  • 作品や活動のユニークさや、ポートフォリオの制作力や編集力。
  • 自らの考えを述べるプレゼンテーション能力。

2021年度 参考作品

2019年度問題

[問題]
あなたが地球上で新しい生物(生命体)を発見しました。それはどんな生物(生命体)でしょうか?その生物(生命体)を与えられた素材(粘土)を使って、手とヘラで造形的に表現し、生物(生命体)を発見した情景を鉛筆で描きなさい。

[条件]
  • 配布された粘土を手とヘラで自由に変形し、鉛筆デッサンのモチーフとして使用すること。
  • タイトル票に作品のタイトルを15字以内で記入すること。
  • 用紙は横位置とし、記名票が右上になるように使用すること。
  • タイトル票は、左上になるように使用すること。

[注意]
  • A4の紙2枚は下書き用紙です。
  • モチーフは持ち帰ることができます。
  • 出題の内容に関する質問にはお答えできません。

[使用紙]
ニューTMKポスター特厚口(B3)

2020年度 参考作品

2020年度問題

[問題]
「動と静」をテーマに、粘土と立方体(木)を使って造形的に表現し、その情景を鉛筆で描きなさい。

[条件]
  • 配布された粘土と立方体(木)を自由に変形し、また組合せ、モチーフとして使用すること。
  • モチーフとして粘土と立方体(木)以外のものを描いてはならない。
  • 用紙は横位置とし、記名票が右上になるように使用すること。

[注意]
  • A4の紙2枚は下書き用紙です。
  • モチーフは持ち帰ることができます。
  • 出題の内容に関する質問にはお答えできません。

[使用紙]
ニューTMKポスター特厚口(B3)