発足11年目となる2012年の春よりメディア芸術コースに名称変更をおこないます。
これを記念して卒業生作家12名によるインスタレーション作品と映像作品の展示上映を開催します。
約3週間にわたる会期中にはトークショーなど様々なイベントも予定されています。
この百年の間に地球は、人口の急増や都市化による環境への影響によって、その姿を大きく変えてきた。これを外的な変化とするならば、映像や情報メディアによる経験の拡張は、わたしたちの心の領域に内的な変化を及ぼしてきたと言っていいだろう。前者は破壊のイメージに集約されるが、後者が人間の意識や感覚に何をもたらしているかは、まだほとんど分かっていない。1912年ひとりの若き芸術家が実験的映像に触発され『階段を降りる裸体』を描いたが、それはメディアが切り拓く新たな創造の地平を予告しただけでなく、内的世界へ降りてゆくための「階段」を探せと、それとなく示唆していたのかもしれない。
メディア芸術の専門的教育機関としてスタートした情報デザイン学科情報芸術コースは2012年「メディア芸術」コースと名称を改める。その節目にあたり開催される「ミスコンバージョン」展は、映像作品からインタラクティヴな作品まで、メディア芸術の幅広い領域で探求を続ける若き才能たちを一堂に会しての展覧会となる。方法論も表現も実にユニークでオリジナリティに溢れる作品ばかりであるが、タイトルと無関係というわけではない。
カメラから衛星までわたしたちが手にしているメディアはこれまでにないほど豊かでパワフルだが、メディアはどのようなものであれ「変換」する。光が化学的に変換されなければ視覚経験とならないように、メディアもまた変換をとおしてさまざまな経験を可能にするが、芸術の重要な貢献は、そこに人間の想像力を介在させるところにある。この展覧会では世界と身体をつなぐ回路に起きる無数の変換は、飛躍やショートや偶然性によって心の回路そのものを開きつつ、その内部へとわたしたちを誘っている。
その意味で「誤変換」とは創造性の別名にほかならない。世界を変換するメディア芸術の情熱と信念を感じていただければ幸いである。
港千尋(写真家/多摩美術大学教授)/久保田晃弘(アーティスト/多摩美術大学教授)/
佐々木成明(映像作家/多摩美術大学准教授)
ゲスト:草原真知子(メディアアート研究/早稲田大学教授)/四方幸子(メディアアート・キュレーター/多摩美術大学客員教授)
出品作家:川上秀行/多田ひと美/森浩一郎/山口崇洋/成瀬つばさ
本展は、アルスエレクトロニカが開発したiPhone用アプリ「Ars Wild Card(アルス・ワイルド・カード)」を用いて、3つの展覧会の見方や感想、意見を共有することができる連携企画に参加しています。アプリケーションを用いたワークショップも行います。また、3会場すべてでアプリケーションを体験できた方には、先着で特別特典をご用意しています。
- 開催期間:
- 2月17日(金)~2月26日(日)
※開催期間が過ぎても各展覧会終了までアプリケーションを
お楽しみいただけます。
ただし各会場でのプリントアウトは期間中のみとなります。 - ワークショップ日時:
- 2月19日(日)15:00〜
- 連携会場:
- 多摩美メディア芸術祭 ミスコンバージョン(本展) MEDIA GEIJUTSU -Flow & Bright- vol.2 Bright(2月10日~26日/EYE OF GRYE・GRYE 3F) 第17回学生CGコンテスト 受賞作品展 (2月18日~29日/キヤノンSタワー2F オープンギャラリー)
- プレスリリース:
- http://www.cgarts.or.jp/outline/press/2011/img/120208.pdf





