たなかめいか / funeral
素材:木 / ガラス / 金箔







古代エジプトでは、人間や「神の化身」とされている動物は、死後に再生・復活をし、永遠の生命を得ることを望み、手厚い埋葬が行われ、試行錯誤を繰り返しながら最上の方法で復活に必要な肉体であるミイラづくりを完成させました。そして棺の中には、「死者の書」等の呪文や多くの神々や死者の安寧を願う呪文が記した他に、棺を一つの宇宙的な存在と考えられ、華美な棺が作られ弔われてきました。命は平等であり、来世で復活できる条件も平等であると私は考えます。人間や人間に近しい動物たちは丁重に扱うのに対して、昆虫たちも自分たちと同じように同等の命を持っているにもかかわらず、「虫けら」という語や、昆虫の名を用いた人を侮蔑するような言葉が多く見受けられるように虫たちの扱いはとても軽んじられて、ぞんざいに扱われ、亡くなって塵になって来世で復活できる肉体がありません。そこで人間と同じ方法で弔い復活に必要な肉体やそれを保管する棺を作る必要があります。