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宇井千晶『うつる』

  • 芸術は自己を見つめるためのプロセスだという。彼女は自分を見つめ直すための分身に取り組んできた。ただし、もっとも他者と関わるはずの顔の部分にぽっかりと穴が開いて、万華鏡が組み込まれているのが特徴的だ。のぞき込んでみると周囲の環境を映し込み何重にも反射をくり返し複雑なパターン模様を投げかえしてくる。人間どうしの関わりが複雑な状況にあることを象徴的に表現しており、そこに作者のとまどいが表れている。(准教授・森脇裕之)