白について 制作:椿原正洋(2007年度卒業)
台の上に白磁の皿が据えられている。皿には白色の液体(牛乳)が皿の縁ぎりぎりまで満たされている。普段は平静な状態を保っている白い水面だが、ごく稀に、水滴が水面に落下しているかのような波紋が水面に現れる。
実際には上部から水滴が落下しているのではなく水面下に仕込まれた仕掛けによって有機的な波紋が引き起こされているのだが、鑑賞者は思わず何も無い天井を見上げてしまう。
一連の「白について」というシリーズに通底するのは、表現の要素を極限まで削ぎ落としていくとその果てに何が残るのだろうか、という思いである。これまでずっと、表現方法は様々だが、作品を通して自分自身の存在するこの世界の物事の本質に迫りたいと考え続けてきた。この作品もまた、その過程の中にある。